アズカリ

アズの仮置き場。

人は見ている

丁寧に

愛車を磨いている

タクシー運転手がいた。

 

ガソリンスタンドの一角である。

 

時間は朝の7:30頃。

仕事前の準備だろう。

 

毎朝磨いているのだろうか。

傍から見るその姿は

とてもかっこいい。

 

タオルを広げて、

ゆっくり丁寧に

黒いタクシーを磨く。

 

きっとお客さんにも

丁寧に対応しているのだろうと

想像する。

 

客を迎えに行った先で

車から出て

直立不動で待機していたタクシー運転手

を見たことがある。

 

誰も見ていないのに

そこまで正しくせんでも。

 

いや、

誰もみていないわけではない。

僕がちゃんと見ている。

 

客の姿が見えると一礼し、

一言挨拶をし、

後部座席のドアを開ける。

 

常連客なのか一見さんなのか。

 

いずれにしても、

またこのタクシーを利用したい

と思うだろう。

 

友達が

ちょっとした距離でも

タクシーを使う人で、

ある日、

ワンメーターだけの乗車に

付き合わされた。

 

「ご利用ありがとうございます。

 どちらまで?」

 

「近くて申し訳ないんですけど…。」

 

愛想のよかったタクシー運転手は

その近すぎる距離に

一気に不機嫌になった。

 

その後一言もしゃべらなかった。

 

運賃を受け取るときも

無言だった。

 

ありがとうございました

の一言もなかった。

 

そのタクシー運転手のみならず、

タクシー会社のイメージも

悪くなった。

 

この件があってからは、

そのタクシー会社を利用するのは

避けている。

 

人は必ずみている。