アズカリ

アズの仮置き場。

都合のいいように解釈することの大切さ

「白線からはみ出たら

地獄に落ちるってことね」

 

僕は今朝、

そんな気持ちで

ウォーキングに出かけた。

 

天気予報は雨。

 

外を見ると雨は降っていないが、

どんよりとした曇り空は

いつ降りだしてもおかしくはない模様。

 

「途中で雨が振りだしたら僕の負けってことね」

 

そう言って僕は

朝のウォーキングに出かけた。

 

片手にゴミ袋を持って。

 

今日は

ゴミを出したい日だった。

 

僕は

月一回程度しか

ゴミを出さない。

 

一ヶ月で

ようやくゴミ袋一杯に

ゴミが溜まるかどうか。

 

そんな程度だから。

 

ゴミを出す

という理由がなければ、

僕は朝のウォーキングに

出掛けようとは思わなかったはず。

 

雨が降りそうなのに、

それを承知で出掛けるのもね。

 

バカらしいよね。

 

今から考えれば、

傘を持っていけばいいだけ

の話なのに、

なぜか今朝の僕には

その選択肢はなかった。

 

僕はその賭けに勝つことに

懸命だったのだ。

 

途中で雨が降ったら負け。

そんなどうでもいい賭け。

小学生の頃となにもかわらない。

 

「次に出会った人が

 女の人なら俺の勝ちな」

 

1/2の確率。

 

それは努力したって

かわらないこと。

 

自分じゃ考えたくないから、

運命に身を任せる。

 

次に会うのは誰か。

 

雨が降るかどうか。

 

僕の力じゃどうにもならない。

 

「たぶん大丈夫」

 

根拠なき確信。

 

ゴミ回収場にゴミを置き、

歩き続ける。

 

このまま

家に引き返す選択肢

だってあったはずだ。

 

「あの曲がり角まで行ったら

 引き返そう」

 

曲がり角にたどり着く。

 

もう少し先に行けそうな気がする。

 

「あの魚屋まで行ったら

 引き返そう」

 

目標変更。

 

もう少し先に

進むことにする。

 

その途中。

 

雨がポツリ。

 

一滴二滴と

僕の顔を濡らす。

 

「あー、やっぱ無理。

 引き返そう」

 

どうやら僕は

この賭けに負けたらしい。

 

ちくしょう

欲張るんじゃなかった。

 

最初の曲がり角で

引き返しておけば、

僕はギリギリこの勝負に

勝てていたかもしれない。

 

髪が濡れる。

 

服が濡れる。

 

さいわいにも

雨足は強くない。

 

急いで引き返せば

大して濡れずにすみそう。

 

足を早める。

 

雨足に負けるもんか。

 

あと少し。

もう少し。

 

強く降らないでくれ。

 

「あー、よかった。

 あまり濡れずにすんだ」

 

自宅の玄関までたどり着いた

そのとき。

 

ザーーーーッッッ。

 

一気に雨足は

強くなった。

 

「賭けに勝ったようなものだな」

 

ものは考えよう。

 

自分に都合のいいように

解釈したほうがしあわせだ。